バイクを所有していると、いずれさまざまな理由で現在所有しているバイクが不要になることがあります。
不要になったバイクは買取業者に査定してもらい、持って行ってもらうのがもっとも手間がかからない処分方法です。
高いお金を出して買ったバイクですから、高く買い取ってほしいというのが本音ですが、実際には驚くほど低い査定結果が出ることも多々あります。
自動車を売りに出す際、走行距離が査定額に大きく影響するのは広く知られていますが、バイクも同様で走行距離は査定額に大きく影響してきます。自動車と同様に、バイクも無数の消耗品が組み合わさって出来たものです。
バイクをたくさん走らせれば走らせるほどそれらの部品は劣化していくため、修理をしたり交換したりする必要があります。ある一定以上の距離を走るとエンジンベルトなど、交換するのにかなりコストがかかるものもたくさん増えてくるので、維持管理するためにはかなりの出費を伴う事となるため、走行距離が査定額に大きく影響するのです。
ただし、ここで走行距離に関して知っておいてほしいのが、走った距離に比例して査定額が低下するわけではないという事です。査定額を決める際には様々な基準が設けられていて、走行距離に関しても段階的に基準が定められています。
従って定めている基準を超えた走行距離のバイクは次の基準に達するまでの価格で査定されるということになります。具体的にどのような基準が設けられているのかというと、5千キロまで、1万5千キロまで、2万キロまで、そして3万キロまで、それ以上という5段階に分けられています。
この基準に当てはめると走行距離1万1千キロと走行距離1万8千キロのバイクは走行距離の査定基準でいえば同額の査定をされるということになります。5万キロ走行しているバイクだと、査定基準では3万キロ以上の基準に当てはまるのでもっとも評価が低くなります。
しかしあまりに走行距離が少ないバイクも逆に評価が低くなることが多いです。たとえば10年間所有しているのに走行距離が千キロだった場合は走行距離以外の評価が著しく低下する可能性があり、思っている以上に査定額が低くなる恐れがあります。
以上のように3万キロ以上走っているバイクは査定額が大幅に低下するのですが、実際中古バイク屋さんを見ると、数万キロ走っているバイクでもまったく気にせず購入する人も多いです。走行距離が長いバイクは買取価格が安い代わりに販売価格もそれに比例して安くなります。
新しくバイクを購入しようとしている人にとってはお買い得品というわけです。近年のバイクのエンジンの性能はとても高くなっていて、純正のものであれば数万キロ走ったくらいで壊れるようなエンジンは積んでいません。
数万キロ走っているバイクに乗っているユーザーも全くエンジントラブルなく走れているという人がほとんどです。査定時には走行距離以外にもさまざまなチェックポイントがありますが、もしもほかの部分では良い評価を得ているのに走行距離が多いことによって査定額が大きく低下する場合には、自分自身でオークションに出して売ってみることを検討しても良いかもしれません。
走行距離以外で高い評価をつけてもらえているようなバイクであれば、オークションに出すことで買い手が見つかる可能性は高いです。
バイクは各部品がむき出しなので、ちょっとしたことで破損しやすいです。走行距離や速度を示すメーターも店頭などで故障又は破損し、場合によっては交換しなければいけないということもあるでしょう。メーターを交換することによって数値上は交換するまでの走行距離が無くなるので、実際の走行距離と比べると大幅に走行距離は短くなります。
これで査定額が高くなると考える人もいるかもしれませんが、メーターを交換したり巻き戻したりしても買取価格は上がりません。査定員は走行距離だけではなく、さまざまな部分をチェックします。タイヤの溝の減り具合やブレーキパッドの減り具合など、走行部分周辺のパーツを見ればメーターの数値が適正なものかどうかはすぐに見分けがつきますし、査定をする場合にも走行距離をごまかされている可能性があるという前提で査定をします。
そのため基本的にメーターを交換していることが発覚した時点で信用を大きく失い、査定額は逆に大きく低下すると考えておいた方が良いでしょう。査定額を上げることを理由に不正にメーターを替えることは言語道断ですが、先ほど書いたようにやむを得ない理由でメーターを交換する場合もあるでしょう。
やむを得ずメーターを交換している場合は、査定員にメーターを交換したことを正直に告げ、交換前の走行距離も素直に申告しましょう。事前に申告し、その内容に相違なければそれほど信用が落ちることはありません。適正な価格で査定してもらえるでしょう。
バイクを高く買い取ってもらいたいのであれば、自分のバイクに愛着を持ち、日ごろからのメンテナンスを怠らないことがとても大切です。先程あまりに走行距離が短いバイクは査定額が大きく低下すると書きましたが、走行距離が短すぎるバイクの査定額が低下する最大の理由がこのメンテナンス部分です。
常にバイクに乗っている人は自分のバイクに愛着を持っている人です。バイクが好きな人は自分の愛車を大事にする人がとても多いですから、定期的に洗車をしますし、保管するときも雨がバイクに当たらないようしっかりカバーをしたりガレージに収納したりします。
一方、あまり乗らないという人は周りが購入するからとりあえず買ってみたというような理由でバイクを所有している人が多いです。そういった人たちは自分のバイクに関してあまり思い入れがありません。ですから保管する場所もあまり考えずにカバーをかけずバイクがむき出しのまま置かれていることがほとんどです。
むき出しで置かれているバイクは風雨にさらされ、さまざまな部分にサビが発生します。更に定期的にエンジンを動かしていないのでエンジンオイルが劣化していたり、エンジン部分のパーツが錆びていたりすることが多く、エンジンのかかりが悪かったり場合によってはエンジンが全くかからないということもあります。
そして、あまりバイクに愛着がない人の共通する特徴に乗らなくなったバイクをいつまでも放置しているということがあります。バイクを放置しているとさまざまな部分が劣化したりサビたりするので査定額は低下する一方です。
乗らないバイクはできるだけ早めに売ってしまいましょう。